ニューヨーク州の州都、アルバニーに初めて行ってきました。街を舞台にした彫刻展”Sculputure in the streets”(彫刻展のマップはこちら)の、オープニングガーデンパーティに出るためです。ここから車で2時間半、マンハッタンからでも北へ2時間くらいはかかります。ニューヨークの州都が、マンハッタン(ニューヨーク市)じゃない、っていうこと、案外日本で知られてないんじゃないかな。南北に長い州の、真ん中にあって、州のどこからもアクセスが良いから、州都になったのでしょうね。

伊原通夫氏による3D Chicago。背景は州立大学の本部です。

さて今回、少々遠くったって、どうしても出かけたかったのは、この彫刻展で、伊原通夫氏の作品が展示されているからです。以前もこのエッセイで、Stockbridgeでの展示作品をご紹介しました(2008年夏-新サイトでのアーカイブができ次第、リンクを貼ります)。多少乱暴なまとめ方をするならば、氏は、とても空間的な作品を創られる方です。

今回の作品”3D Chicago”も、前作品同様のステンレス製で、3本のポールの頂部に、風で泳ぐオブジェがついています。写真で手前に見える円盤と、後ろの2枚の四角いヒレが、バランスしながら揺れます。タイトルからすると、各々のポールが、超高層ビルを象徴するのでしょう。そういうモダンでキリリとした印象と同じ位、あるいはそれ以上に、魚がその銀色のヒレを光らせながら、優雅に空を泳ぐようなイメージを、私は持ちました。 (more…)

ここ数年、夏になると、かならず訪れる町があります。マサチューセッツ州の西にある、ストックブリッジ(Stockbridge)という町です。日本人に有名なノーマン・ロックウェルの美術館や、小澤征治のホールがあるタングルウッド音楽堂が、ストックブリッジを含む地域にあり、いわば静かなリゾート地といった感があります。

”青の階段”と呼ばれています。

その町に、ノームケーグ(Naumkeag)という、古い屋敷があります。名士であり富豪である、チョート(Choate)家の避暑地の一つとして、1885年に、新古典主義で知られる、マッキム・ミード・アンドホワイト(Makim, Mead, and White)による設計で、建てられました。こちらで言うところの、大豪邸ではないにせよ、コテージというには、豪華すぎる建築が傾斜地に建てられ、眼下に牧草地と、見渡す限り、森が続くという、牧歌的な風景が望めます。 (more…)

今年もニュー・ヘヴンの芸術祭”Arts & Ideas”の季節がやってきました。毎年、約2週間にわたって、音楽、演劇、ダンス、文化講演などが、街中で繰り広げられます。14年目になるそうですが、この不景気に関わらず、質の高いイベントを提供し続けられるのは、この『街中で』というのが、ポイントじゃないかと思います。

ニューヘヴン・グリーンでのArts&Ideaの様子。去年の写真でゴメンナサイ。

日本でもよくあるように、なんとか劇場とか、なんとかイベント広場とかいう、大きなハコ空間で芸術祭をして、大勢の人を呼び込めば、主催者や会場の所有者に、たくさんお金が入って、街の経済が活性化されたような気分になりますよね。でもそれだと、祭りの恩恵をうける人達は、ほんの一部で、だから不景気時にそれを支えようという人も、少なくなるんじゃないでしょうか。

Arts & Ideasの会場は、ダウンタウンのグリーン(公共広場)を中心にはしていますが、大きなハコ空間は使わずに(というより、この小さい地方都市には、そんなものないのです)、100人から200人くらいの規模の、大学の劇場や、中庭空間や、高校の講堂などを、文字通り総動員して開かれます。当然、会場は市のあちこちに散らばっていて、祭りの2週間ずっと、街に賑わいを感じます。市の観光名所(?)をつないだウォーキングツアーや自転車ツアー、おいしいレストランを食べ歩くグルメツアーのようなものもあります。 (more…)

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